レモンティーに秘められたちょっと素敵なお話
ロシアンティーというと、私たちが想像するのは、ジャム入りの紅茶のこと。なのに、なぜイギリスではレモンティーのことをいうのでしょうか。それには、こんな温かいエピソードが伝えられています。
イギリスに茶がもたらされたのは、17世紀中頃のことですが、高価だった茶は上流階級の飲み物で、一般庶民のもとへ届くには時間がかかりました。そして、この紅茶文化が花開いたのが、19世紀後半、ヴィクトリア女王の時代でした。ある時、ヴィクトリア女王がロシアに嫁いだ孫娘のアレクサンドラのもとを訪れた時のこと、アレクサンドラはヴィクトリア女王のためにもてなした紅茶には、レモンが浮かべられていたそうです。ヴィクトリア女王にとっては、それはきっととても新鮮な味わいで、イギリスに戻ってからも孫娘のことを思い出しながら、紅茶にレモンを浮かべて飲んでいたとか。それは、ロシアでの孫娘との楽しいひとときを思い出させる心にしみる香りだったのでしょう。香りや味わいは、素敵な思い出や愛しい人をいつまでも側に感じさせてくれる不思議な力を秘めています。
紅茶に浮かべたレモンスライスは、長くつけておくと渋味が増します。紅茶に入れたらスプーンで軽くかき混ぜて、すぐに取り出すだけで、レモンの香りがさわやかな、紅茶とのハーモニーを楽しむことができますよ。


